桜ノ華
彼の傍に居られる、ただそれが嬉しくて。
「こちらがコピーを頼まれてた書類です。
あと、こちらが瀬崎(せざき)さんと大神(おおかみ)さんから。
それぞれチェックしてほしいとのことですが、
瀬崎さんの方は少し急ぎだそうなので、よろしくお願いします」
「わかった、置いておいてくれ」
「はい」
さて次の仕事は、と部屋を出ようとすると、
「桜」と呼び止められた。
「どうかなさいましたか?」
「少し休憩がしたい」
「わかりました、ではお茶の用意をしますね」
「ああ。…おまえの分も用意しろ」
「…はい!」