Blackberry〜黒い果実〜

「この仕事が好きで働いてるんで、それほどではないですよ」


「ふ〜ん。まあ、あんまり無理しちゃダメよ」


そう言って、まだ長いタバコを灰皿に押し付け更衣室の扉を開ける彩香。


「お疲れ様」


「はい。お先です」


ペコリと頭を下げると、静かに扉の閉まる音がした。
それを聞いてから頭を上げて、そのまま店の裏口に向かう廊下に出る。


「あっ、若葉ちゃん」