Blackberry〜黒い果実〜
その声に振り返ると、目の前にピチッとした高級そうなスリムスーツを着こなす、店長の“柳 慎”が立っていた。


「あっ、店長。お疲れ様です」


深々と頭を下げる私の肩に手を掛け、近くに寄る慎。


「若葉ちゃん、来月のシフトそろそろ出しといて」


「はい」


そう答えてから頭を上げると、まだ何かを言いたそうな慎の顔が横にあった。


「もうウチに来てどれくらいだっけ?」


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