Blackberry〜黒い果実〜
「おかえり」


「あっ、……うん。ただいま」


なんとなく戸惑いを感じさせる返答。
ゆっくりと階段を昇りきったお姉ちゃんの手を掴む。


「ちょっといいかな?」


答えも聞かずに、その手をあたしの部屋に引き込んだ。


「ちょ、ちょっと双葉ぁ」


部屋に入るなり掴んでいた手を離し、ベッドの上に置いてあった服を手渡す。


「……ありがと」


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