Blackberry〜黒い果実〜
「ちょっといいかな?」


答えも聞かないうちに、双葉の部屋に引き込まれる。


「ちょ、ちょっと双葉ぁ」


部屋に入るなり、捕まれていた手は離されて何かを突き付けられた。


よく見ると、それは双葉に貸していた服だった。
双葉に似合いそうな服を選んであげたんだよね。


少し考えてから、やんわりとその服を双葉の胸元に突き返す。


「いいよ、その服双葉にあげる」


と、笑顔で。

< 163 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop