Blackberry〜黒い果実〜
「ごめんなさい。昼の仕事、辞めるわけにはいかないんで……」


そう、辞めるわけにはいかないんだ。


「そっか。まあ、もっと稼ぎたくなったらいつでも言ってくれよ。若葉チャンなら大歓迎だから」


少し残念そうな、そんな曖昧な笑顔でもう一度私の肩を叩く慎。


「はい」


折角のお誘いだけど、それだけは出来ない。それほど大事なんだ、昼の仕事は。


私が私でいるためには。

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