Blackberry〜黒い果実〜
桜の下でシートを広げながら、下手な気なら使わないでほしいと思った。


そう、あの彼女のようにすっぱりと……。


四隅を留めて、ふと彼女を思い出してしまった自分にため息をついた。


「未練がましい、な」


遠くから、こちらに向かって歩いてくる三人組の女の子達。
話ながら歩いてくる女の子達に彼女に似た風貌を見つける。


それをついつい目で追い掛けてしまう自分がいた。

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