Blackberry〜黒い果実〜
ドアを開け閉めする音。
続いて竜司の声が部屋に響く。


「ありがと」


照明で出来た竜司の影が近づく。
緊張で息が止まりそうな私とは裏腹に、簡単に横を通り抜ける竜司。


「一葉?」


呼ばれて、つい見上げてしまう。


バスタオルを肩に掛けていたが、それでもはっきりと分かる筋肉質な身体。
トランクスを履いていたのが、せめてもの救いだった。


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