Blackberry〜黒い果実〜
「何時に起きるの?」


照れ隠しにぶっきらぼうな聞き方をしてしまう。


「十時に起きれば大丈夫かな」


そう言い、ベッドに潜り込む竜司。


やっと、まともに竜司の顔が見れる。
そう思って、ベッド脇で竜司を見たとたんにあの日のことを思い出してしまった。


そうだ、あの日は目の前に高瀬先輩がいて。
そして……。


手に触れるぬくもりで、意識を引き戻される。

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