Blackberry〜黒い果実〜
テーブルに手を叩きつけながら、勢いよく立ち上がる。


「そんなことしてない!」


でも、お母さんは動じる様子もなくて。


「ご飯いらない!」


あたしがそう言ってリビングを出ると、後ろから聞こえる声。


「自分が惨めになるだけよ」


階段を駆け上がって部屋に逃げ込む。


うるさい!
惨めってなによ!


あたしだって幸せなんだから。



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