Blackberry〜黒い果実〜
上半身を起こし辺りを見回してみた。


化粧台と服の掛かっているハンガーパイプ、それと今横になっているベッドだけの殺風景な部屋。


でも、ここが女性の部屋なのは間違いない。


微かだけれど、柔らかい肌の感触を身体が覚えている。


目を覆うようにこめかみに指をあてる。


時折走る頭痛を堪えながら、朧気な記憶を探ってみた。



確か、仕事が終わってから……。

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