Blackberry〜黒い果実〜
「まあまあ、珍しく一家揃っての朝食なんですから、お小言はそれくらいでいいじゃないですか」


お母さんが話の腰を折り、やっとお父さんの口が止まった。


「走って帰らなくても良いように、今後は早めに帰るか、タクシーを拾うなりしなさい」


と、最後に付け足して。


「はい」


良かった。
見られてたのは最後だけだったんだ。


別に夜の私がバレたわけでもなければ、高瀬先輩と一緒の所を見られたわけでもないんだ。

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