Blackberry〜黒い果実〜
鍵をゆっくりと回す。


別に悪いことをしているわけではない。
堂々としていればいいんだ。


そう自分に言い聞かせて、カチャンッと音が鳴った鍵を引き抜きドアノブに手を掛ける。


静かに開けたドアから室内を覗くと、真っ暗な空間があるだけだった。


一旦顔をドアから離し、腕時計に目を向ける。


まだ、帰ってきていないのか。
……とりあえず、あれだけでも直しておくか。

< 65 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop