Blackberry〜黒い果実〜
しかし、何もない部屋だな。
何て言うか、生活感がない。


テーブルの一つもなければ、テレビすらない。
極めつけは時計がないことだろう。


時を刻む音のしない部屋はどこか寂しく、昨日の彼女を思い起こさせる。
どこかに俺と同じモノを感じる彼女。


きっと彼女も自分に正直に生きていない。
そんな気がする。
だから、こんなにも彼女のことが気になるんだ。



双葉がいるのに……。



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