Blackberry〜黒い果実〜
やっぱり、一晩限りと忘れてもらおう。
極力顔を合わせないように、イヤな女になって忘れてもらおう。


……うん。それがイイ。
私のためにも、きっと高瀬先輩のためにも。


考えをまとめている間に、いつの間にかあの自販機の前に来ていた。


あの日の高瀬先輩が残像のように思い出される。


その横に高いヒールで無理をしながら肩を貸す私の姿。

< 78 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop