Blackberry〜黒い果実〜
こんな態度を取られるとは思ってもいなかったのだろう。先輩から小さく声が漏れる。


『えっ?』


『聞こえませんでした? 鍵をポストに入れておいてください』


今度は語尾を強めに拒絶を示し声にした。
お願い……。大人しく帰って。


これ以上、困らせないで。


開けてはいけない扉を、……開けてしまいたくなるから。


『いや、でも助けてもらったお礼も』
  『結構です!』

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