Blackberry〜黒い果実〜
思わず強く拒絶した怒鳴り声。
ハッとして言い直す。


『ごめんなさい。お礼も結構ですから、どうかお引取下さい』


”ごめんなさい”この気持ちだけは本物だった。
優しい先輩。
大好きな先輩、ごめんなさい。


これ以上貴方を困らせたくないから。
だから、お願い……。


『もう二度と……、』


ゴクリとこの想いを飲み下し、決別の言葉を告げる。


『……二度と来ないで』

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