Blackberry〜黒い果実〜
愁ちゃんからデートに誘ってくれるなんて、もしかしなくても初めてだと思う。


「なんか、嬉しいかも……」


なんて、何にもない空間に向かって呟いて、ベッドに倒れ込んでみる。
でも、次の瞬間には、ガバッと起き上がりクローゼットを漁りはじめた。


どうしよう……。
この季節って暖かいのか寒いのか、微妙過ぎて着るもの悩んじゃうんだよね。


クローゼットから引きずり出されるのは、いつも通りのラフな服ばかり。

< 88 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop