<完>孤独な姫さんは世界一の総長 番外編
それを見たのか、慧は視線を変えないまま私の肩を抱き、私は自然と慧の肩に頭を預ける形になった。
紀「・・慧っ・・」
慧「・・紀優、大丈夫だよ。これが彼らの運命なんだよ・・」
“運命”
この言葉は悲しい。
殺人も、事故も全て“運命”で片付けられる。
そんなの・・・
紀「・・そんなのっ・・悲しいっ・・よ」
慧「・・彼らは、幸せだと思う。だって・・今まで紀優の仲間であって・・自分の夢を叶えられたんだから。・・組という夢を。だから、泣くなよ紀優。・・ほら、もうすぐ・・彼らが・・来るよ」
紀「でも・・皆が、幸せだった。って言えるのなら・・私は、・・私も幸せだよ。慧、私、幸せだよっ」
涙でグシャグシャだけど精一杯の笑顔で笑った。
慧「・・もう、可愛いんだから」
そして私たちは唇を重ねた。
紀優side終わり