<完>孤独な姫さんは世界一の総長 番外編
これも運命?
ずっとあの場面が離れないのも?
なんで俺が覚えていて竜輝は覚えていないんだよ…なんて思う自分が憎たらしい。
俺だって、消したいよ。
誰か消してくれ。
鳴り止まないサイレンも警察も「大丈夫か」とか言うやつらも野次馬も目も耳もピクリとも動かない体も全部…。
慧「大丈夫?」
ハッとして上を見ると慧がいた。
どうやら生死の境の仕事の帰りらしい。
友「大丈夫」
そんな言葉を言いながらも、心臓からドクンドクンと嫌な音がした。
慧「そう…。竜輝は?」
そう言いながら俺の隣に座った。