世界が虹色に輝く日
気づけば、もう8時をまわっていた。
通行人はもともと少ないため、ずっと泣いてたけど不審者がられなくて安心した。
「なぁ。」
聞き覚えのない声が後ろから聞こえた。‥‥‥嫌な予感しかしなかった。
「今から俺らと遊ばねぇ?」
予感は的中した。いかにもチャラチャラしてそうな、私と同じくらいの歳の人が2、3人いた。
「あ、あの‥‥、今から家帰るので‥」
「そんなこと言わないでさ、俺らと遊びに行こうよ。」
「きゃっ‥!」
そいつらは私の左手を強く掴むと自分たちのほうにひきよせた。
このままじゃ、連れて行かれる。そんな気しかしなかった。私は怖さのあまり目をつむった。
その時、誰かが走ってくるような、そんな音が聞こえた。その音はだんだんと近づいてくるようだった。