くるみの恋愛事情


―木枯らしのごとく訪れた別れ―



あたしには信じられなかった


ひなた君のいない世界が。


あたしの隣にひなた君がいない

そんなこと信じられるわけなかった



3年間ずっと隣にいたひなた君が

隣にひなた君がいない光景なんて

いまさら考えられるはずなかった



でも、受け入れるほかなかったんだ…



これが現実なんだ



涙が止まらなかった


嫌だ!嫌だ!


と必死になって

お母さんに抗議した


でも何も変わらなかった…


幼いながらにあたしは

現実の残酷さを知った。



そして自分の非力さを知った。



ひなた君とした約束は

守ることが出来なくなった



『大人になるまで一緒にいよう』


なんで守れない約束をしたのかな



ひなた君、ごめんね…

ごめん…



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