キミと私の初恋談。
ある算数の授業の日、
上倉くんと再び隣の席だった私は、
授業の前にテスト勉強をしていた。
だか、テスト直前になって、
わからない問題が出てきた。
先生に質問しようにも、他の子が集まって
すぐに聞けそうもないし、
直感的に、その問題がテストに出るような気が
して不安になっていた。
チラッと横を見ると、
上倉くんはテキストの問題をサラサラと解いている。
私は勇気を出して、彼に声をかけようと思った。
奈々「上倉くん、あの、ちょっといい?」
上倉「ん、何?」
奈々「この問題、どう解けばいいかわからんねん…」
上倉「あぁ、これはな、………」
上倉くんはとてもわかりやすく説明してくれた。
奈々「あ、ありがとう!助かったよ!」
そう言うと上倉くんはちょっとだけ微笑んで、
また自分のテキストを見ていた。