新学期はキミを
ようやく、生活にも慣れてきた土曜日、アルバイト先に同じ高校のサッカー部が食事に来ていた。
午前中に恵と会っていた雪はバイトに遅刻しそうだったので慌てて店内に入る。
イニシャル入りのバックを持った彼らは一目で同じ高校だと分かった。
顔見知りでは無いが同じ高校というのは、どうも気まずいもの……
しかし、雪は私服だったので彼らの横を慌ただしく通り過ぎると、店長に挨拶をした。
店長は慌てる雪に笑いかけると、仕事の指示を出した。