あなたと恋の始め方①
「折戸さんと水曜日の夜に一緒に食事も行ったし、その後、一緒に飲みにも行きました。でも、付き合ってはないし、東京の本社営業一課の時にお世話になった先輩の一人です。人間的に素晴らしい人だし、思いやりに溢れている人だと思います。でも、私の中に折戸さんへの恋愛感情はないです」
「「え?」」
二人は目を丸くして…私を見つめる。そう、私は折戸さんとは付き合ってない。私が付き合っているのは小林さん。思い浮かべるだけでこんなにも胸の奥が熱くなる。少しでも時間があれば一緒にいることが多いのに、回数にすれば小林さんと一緒の方が格段に多いのに。なぜか私の彼は折戸さんになっていた。
なぜ?とは思うけど、折戸さんの優しさは周りの人を勘違いさせるくらいに甘いのが原因のような気がする。
「嘘でしょ。でも、すごく二人の笑い合っている顔が素敵で見ているだけでドキドキしたんですよ」
「別に付き合っている人はいるんです。私はその人のことがずっと好きなんです」
そう言った私の声はさっきよりも少し小さくて…。付き合い始めて間もないから自信のなさが声の大きさに比例するのかもしれない。その微かな声をかき消すような大きな声を二人は出した。
「誰?あんな格好良くて優しそうな折戸さん以外に誰がいるの?」
「いるんです。でも、内緒です」
私は知られても良かったけど、私が彼女となると小林さんに迷惑を掛けるのではないかと思ってしまったので名前は言えなかった。
「「え?」」
二人は目を丸くして…私を見つめる。そう、私は折戸さんとは付き合ってない。私が付き合っているのは小林さん。思い浮かべるだけでこんなにも胸の奥が熱くなる。少しでも時間があれば一緒にいることが多いのに、回数にすれば小林さんと一緒の方が格段に多いのに。なぜか私の彼は折戸さんになっていた。
なぜ?とは思うけど、折戸さんの優しさは周りの人を勘違いさせるくらいに甘いのが原因のような気がする。
「嘘でしょ。でも、すごく二人の笑い合っている顔が素敵で見ているだけでドキドキしたんですよ」
「別に付き合っている人はいるんです。私はその人のことがずっと好きなんです」
そう言った私の声はさっきよりも少し小さくて…。付き合い始めて間もないから自信のなさが声の大きさに比例するのかもしれない。その微かな声をかき消すような大きな声を二人は出した。
「誰?あんな格好良くて優しそうな折戸さん以外に誰がいるの?」
「いるんです。でも、内緒です」
私は知られても良かったけど、私が彼女となると小林さんに迷惑を掛けるのではないかと思ってしまったので名前は言えなかった。