あなたと恋の始め方①
『仕事が終わりました。今から帰ります。お疲れ様でした』
研究室を出て、一番最初にメールをしたのは小林さんだった。何時もはしない『仕事が終わったメール』はドキドキしてしまう。疲れたから、少しでも小林さんと繋がっていたいという気持ちからだった。そんな甘い気持ちに包まれながら駅までの道を歩いていると、すぐにメールが返ってきた。小林さんも携帯を手に持っていたのだろうか?
そのくらいに早かった。
『お疲れ様。15分後の電車に乗れる?俺もそれに乗る予定だからもしかしたら会えるかもしれない。前から三両目に乗るから乗れなかったら教えて』
駅まで10分。15分後の電車に乗るのはちょうどいい時間だった。小林さんと明日も会えるのに、今日も少し会えると思うと自然と足取りが軽くなる。急がなくても間に合う時間なのに、私の足は自然と駅まで早足になる。もしかしたら会えたらとは思ったけど、本当に会えるとなると嬉しさに包まれ、足取りも軽かった。
駅に着いて、少しして電車が滑り込んできた。最終じゃないから人も疎らだったので三両目に乗っている小林さんの姿を見つけるのは簡単だった。小林さんは三両目の真ん中のドアのところに立っている。わざと私が見つけやすい場所に立ってくれている。そして、窓の外を見つめていて、私の姿を捉えたのか、綺麗なニッコリと無邪気に微笑みを浮かべ軽く手を上げたのだった。
小林さんを見るだけで一日の疲れがどこかに行ってしまう気がする。
研究室を出て、一番最初にメールをしたのは小林さんだった。何時もはしない『仕事が終わったメール』はドキドキしてしまう。疲れたから、少しでも小林さんと繋がっていたいという気持ちからだった。そんな甘い気持ちに包まれながら駅までの道を歩いていると、すぐにメールが返ってきた。小林さんも携帯を手に持っていたのだろうか?
そのくらいに早かった。
『お疲れ様。15分後の電車に乗れる?俺もそれに乗る予定だからもしかしたら会えるかもしれない。前から三両目に乗るから乗れなかったら教えて』
駅まで10分。15分後の電車に乗るのはちょうどいい時間だった。小林さんと明日も会えるのに、今日も少し会えると思うと自然と足取りが軽くなる。急がなくても間に合う時間なのに、私の足は自然と駅まで早足になる。もしかしたら会えたらとは思ったけど、本当に会えるとなると嬉しさに包まれ、足取りも軽かった。
駅に着いて、少しして電車が滑り込んできた。最終じゃないから人も疎らだったので三両目に乗っている小林さんの姿を見つけるのは簡単だった。小林さんは三両目の真ん中のドアのところに立っている。わざと私が見つけやすい場所に立ってくれている。そして、窓の外を見つめていて、私の姿を捉えたのか、綺麗なニッコリと無邪気に微笑みを浮かべ軽く手を上げたのだった。
小林さんを見るだけで一日の疲れがどこかに行ってしまう気がする。