あなたと恋の始め方①
私のマンションの近くにある本屋は専門的な本はさすがに置いてないけど、普段に読むようなものは品揃えがいい。私も研究関係の雑誌や小説などの本はここで殆ど買っている。行き慣れた店内に入ると、一番奥の棚の向こうに小林さんの姿を見つけた。
小林さんは経済関係の本が多く置いてある棚の前に居て、手に持っていた本はハードカバーでちらっと見えた背表紙には難しそうなタイトルがある。研究関係の専門書は分かるけど経済関係については全く分からない。本社営業一課の時には必死に読んだけど、私には畑違いで中々頭の中に入らなかったのを覚えている。
「小林さん」
私がそう呼ぶと、小林さんは私を見つめフワッと笑う。そして、自分の持っていた本をゆっくりと閉じた。
「お待たせしました。」
私がいうと、さっきよりももっと優しく微笑む。そして、ゆっくりと私の顔を見つめた。
「俺も買いたい本があったから、ちょうどよかったよ」
そういって、小林さんは持っている本を私の方に翳す。経済関係の本で、仕事に必要そうな本だった。理系の私には残念ながら全く分からない。
「仕事の本ですね」
「ああ。もっと仕事が出来るようになりたいから、知識を増やしたい」
小林さんの真っ直ぐな視線にドキッとした。
小林さんは経済関係の本が多く置いてある棚の前に居て、手に持っていた本はハードカバーでちらっと見えた背表紙には難しそうなタイトルがある。研究関係の専門書は分かるけど経済関係については全く分からない。本社営業一課の時には必死に読んだけど、私には畑違いで中々頭の中に入らなかったのを覚えている。
「小林さん」
私がそう呼ぶと、小林さんは私を見つめフワッと笑う。そして、自分の持っていた本をゆっくりと閉じた。
「お待たせしました。」
私がいうと、さっきよりももっと優しく微笑む。そして、ゆっくりと私の顔を見つめた。
「俺も買いたい本があったから、ちょうどよかったよ」
そういって、小林さんは持っている本を私の方に翳す。経済関係の本で、仕事に必要そうな本だった。理系の私には残念ながら全く分からない。
「仕事の本ですね」
「ああ。もっと仕事が出来るようになりたいから、知識を増やしたい」
小林さんの真っ直ぐな視線にドキッとした。