あなたと恋の始め方①
小林さんは私の方を見つめると、ニッコリと微笑んで、私の手をキュッと握った。離さないとでもいうかのように握る手の強さにドキドキしてしまった。普通、こういう場所で知り合いに会った時は手を握ったりしないと思う。でも、私の手を握る小林さんの手は温かくその気持ちよさに私の顔も緩んでしまう。
胸の痛みが少しだけ消えていく気がした。
「蒼空先輩ってそういうキャラでした?でも、蒼空先輩が変わってしまうくらいに彼女さんのことを蒼空先輩は好きなんですね。私が律くんを好きなのと一緒かな」
「のどかと律には敵わないよ。お前らは勝手にやってくれってくらいのレベルだし。この人は同じ会社に勤めている坂上美羽さん。俺の大事な人だよ」
小林さんが私のことを紹介してくれるとのどかさんは私の方に満面の笑みを浮かべている。とっても嬉しそうだ。屈託のない微笑みが作られてないものだと分かる。心の底から私と出会ったことを喜んでくれている。そう感じた。
「初めまして、坂上さん。お会いできて嬉しいです。私は蒼空先輩の高校の後輩の河合のどかと言います。蒼空先輩は律くんが野球部の時の先輩なんです。で…。」
「のどか?」
のどかさんの言葉を遮ったのは、とても背の高い男の人だった。その男の人の視線が小林さんに注がれると、急に動きを止めたのだった。さっき、小林さんがのどかさんを見た時以上に驚いた顔をしていた。
胸の痛みが少しだけ消えていく気がした。
「蒼空先輩ってそういうキャラでした?でも、蒼空先輩が変わってしまうくらいに彼女さんのことを蒼空先輩は好きなんですね。私が律くんを好きなのと一緒かな」
「のどかと律には敵わないよ。お前らは勝手にやってくれってくらいのレベルだし。この人は同じ会社に勤めている坂上美羽さん。俺の大事な人だよ」
小林さんが私のことを紹介してくれるとのどかさんは私の方に満面の笑みを浮かべている。とっても嬉しそうだ。屈託のない微笑みが作られてないものだと分かる。心の底から私と出会ったことを喜んでくれている。そう感じた。
「初めまして、坂上さん。お会いできて嬉しいです。私は蒼空先輩の高校の後輩の河合のどかと言います。蒼空先輩は律くんが野球部の時の先輩なんです。で…。」
「のどか?」
のどかさんの言葉を遮ったのは、とても背の高い男の人だった。その男の人の視線が小林さんに注がれると、急に動きを止めたのだった。さっき、小林さんがのどかさんを見た時以上に驚いた顔をしていた。