I'm crazy about you.
仕事で忙しかった七海を、浮気しているんじゃないかと責めて、傷付けて、信じなかった。
その挙げ句に当て付けのつもりで浮気をして、七海も知ってる仲間の女に腕枕なんかしてるのを目撃されて。
あぁ、思えば。
腕枕は嫌い、って七海が言うから、いつからか俺はセックスの後、七海を抱き込むようにして眠るようになった。
はじめの頃は普通にしていた腕枕。
こんなとこにも七海からのサインは出ていたのに。
大事にしたいはずの人間を、一番傷付けてるのは俺。
それでも。
「七海…会いたいんだよ」
素直に口に出せば、なんてシンプルで強い気持ちだろうと思った。
それが今の、俺の、一番の気持ち。
最初から、それを七海に伝えるべきだったんだ。