I'm crazy about you.
「七海…おいで…」
伸びてきた手が私のと繋がると、力を込めて引き寄せられた。
京輔のがナカにある状態で、身体をピッタリと触れ合う。
「何?…七海、気持ち良かった訳?」
京輔の顎の辺りに頭を寄せている私の髪を、ゆっくりと指先で梳いてくれる。
「…うん…気持ちよかったの…自分だけ、ごめんね…」
だから私は細く息を吐きながら、素直に想いを口にした。
「そっか……」
「…京輔?」
いつもは恥ずかしい事とかいっぱい言ってくるのに、静かな京輔を不審に思ってその場から顔だけを上げる。
「どぉしたの?顔真っ赤だよ?」
驚いて顔を上げようとしたら、京輔の大きな手のひらが私の後頭部を包んで胸に押し当てられた。
「見んな…」
そのひと言で、京輔がなんだか知らないけど照れているんだって分かった。