I'm crazy about you.



「…まぁ、結婚を前提にって事なら…週末の外泊くらいは認める事にするよ……京輔くん、これでいいかな?」
「はい!ありがとうございます!」

俺はもう一度、思い切り頭を下げた。



俺がわざわざこんな場で同棲の事を持ち出したのは、七海の答えが分かっていたからで、それはご両親にとってはきっと、凄く嬉しい事だと思ったから。
そしてそうなれば、少しは外泊する事に対して譲歩してくれるんじゃないか、って考えたからで。


どうやらおじさんは途中で俺の考えが分かったみたいだけど、知らん顔でこうして、多大に譲歩の提案までしてくれた。




「母さんお酒……京輔くん、もう少し付き合えるだろ?」
「はい」
「ちょっと待ってね…ほら七海…あなたも手伝って…」

おばさんが七海を促しながらキッチンへと消えていく。
その後ろ姿をなんとなしに見送って、同じようなタイミングで顔を戻したおじさんと視線がかち合った。



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