I'm crazy about you.


「あの……俺、すいません…」
「謝る事はないよ……寧ろ君には…感謝してるんだ。一人娘故に厳しくしすぎている自覚はあるんだが…君はちゃんと門限も守って、大事にしてくれてるじゃないか……これからは…大抵の事は目を瞑るから」

おじさんの穏やかな笑みに俺も自然に笑顔になった。
当初の予定以上に、自分の望むものが手に入ってしまった事にも大満足で。



「これからも大事にします…ありがとうございました」
「…あぁ、一つだけ」
「はい」
「なんだ、その…子供だけは、気をつけてくれよ」

言いにくそうな言葉は極普通の事で、でもきっとご両親にとっては大事な事だと思うから。



「約束します(多分?)」

俺の言葉に頷いて、照れ臭そうに差し出された手を強く握り返した。



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