白と黒、そして白濁
5章 決着
私は無我夢中で走っていた。
息が切れるのも気にせず走り続けた。
いつのまにか外は大雨が降っていた。私はすでにずぶ濡れでだった。
ここはなんて空気が悪いところなんだろう。
悪いのは空気なのか……
それとも、人の心なのか……
みんながみんな、誰かに遠慮して、自分を殺して生きている。
ここにいると、息がつまる。
馬鹿みたい。馬鹿みたい。
馬っ鹿みたい!!!!!!!!!!
私は無我夢中で走っていたので前方にいる人に気づかず、ぶつかって勢いよく倒れて転んだ。
「ふっ…あっ…ぅ」
転んだことで、私の中の詰まったものがはじきとばされた。そのせいで大量の涙がでる。止まらない。