白と黒、そして白濁
「うん…」
「だから、全てに決着をつけたい。今度は逃げない。いや、逃げたくない。僕がしてしまったことを心からみんなに謝りたい。そして、またみんなと笑いたいんだ」
僕の目から涙がポロポロと溢れた。
ぎゅっと繋ぐ手に力を入れた。
「でも僕恐いんだ。だから…だから一緒にいてくれないかな」
「ええ、もちろんよ。逃げそうになっても、私が絶対に離さないから。だから、安心して」
「うん……うん」
僕は涙を拭った。
決着をつけるんだ。
それまで絶対に泣いちゃいけない。
みんなの前で泣いていいはずがない。
少なくとも、僕にそんな権利はない。