白と黒、そして白濁
6章 決意
「どこ行ってたんだよ兄ちゃん」
鈴蘭の具合が良くないと心配していたが、思ったよりもピンピンしていた。
部屋に不自然に置かれたベッドの上で胡座をかき、腕を組んで頬を膨らませていた。
「さっきは二人とはぐれて…えぇとさっきは波飛の診察で…えぇと」
「はぁ!?何言ってるんだよ!波飛の診察!?」
「ああ。まぁ出てこい。みんな待ってる。話があるんだとよ」
俺はそう言って部屋を出た。その後から鈴蘭があわただしくついてきた。
波飛…
鈴蘭は落ち着いて話しを聞けるだろうか。
鈴蘭に初めて会ったとき、病気のせいもあるだろうがかなり衰弱して、波飛を殺すことだけを考えていた。
話しの途中で殴りかかることもあるかもしれない。