白と黒、そして白濁

某に説明すると、納得したように頷いた。
なぜあっさり納得するのだろう?
某だって両親を殺されたのに…

そう思った。だけどすぐにわかった。

白は自分だって身体がキツいだろうに、一生懸命波飛の看病をしていた。

ああ…そうか。
俺が波飛を殺したら白は悲しむ。
そして鈴蘭みたいになってしまうかもしれないんだ…
それを某はわかっていたのか…

俺はまだまだ子どもだな。


あのあと、白が波飛から話しがあると真面目な顔でみんなに言ってきた。

白は全員に外へ出るように促した。
そして俺は鈴蘭を呼びにいった。

こうして今に至るってわけだ。
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