白と黒、そして白濁

「よし、今日から僕らは相棒だ。相棒は友達よりも強い絆で結ばれてるんだ。
僕は波飛(はと)だよ!お姉ちゃんは?」

「私は白。相棒かぁ!いい響き!
よろしくね波飛!!」

「うん!ところで白は年いくつ?」

「私は…」
そういえば私って自分ことをまったく知らないわ。黒なら知っているのかな?

「白?」
波飛が心配そうに私の顔をのぞきこんだ。

「ごめんなさい。私、自分のことをまったく知らないわ。黒なら知っているかもしれない」
私は苦笑いした。

「ふ~ん。その黒って人は白のなんなの?」
「私の兄よ。そう言ってた。優しいの」
「へー。でもその人が嘘をついている可能性はないの?」
< 9 / 40 >

この作品をシェア

pagetop