♀乙女座と吸血奇術師♂②
~ヴァルゴトマジカルヴァンパイア②~
春子は、ハッとした。その表情を、待ってましたとばかりに、達也はゲラゲラ笑いながら春子に言った。
「昨日の仕返しだよ~。
姉貴の分も、食べちゃった、ハハハッ…
…ハハ!?」
「…確かに、食べ物の恨みって、怖いかも。
しかも、わざわさ私にその事を伝えに来るなんて、いい度胸してるわねえ…
…さすが、もうすぐ中学生になる子は、一味違うわあ。
さあ、お姉様がほめてあげるから、頭をお出し!」
「うわーん、ま、またぶった~っ、『たったあんみつ一つ』の事ぐらいで腹立てて~っ!」
「たったあんみつ一つ…じゃないのよ!
私にとって、粉裳礼美堂のあんみつが、どれほど大切な癒やしアイテムなのか、アンタには解らない…」
「ま、またアンタ達っ!
いい加減にしなさいっ!そんな事ぐらいで喧嘩するなら母さん、もう二度とあんみつ買ってこないから!
お小遣いも、あげてる事だしね!」
「そ、そんなあ母さん!
だ、だって私はわざとやった訳じゃないのに、コイツ、わざとやったのよ?
いくら何でも、タチが悪いじゃない?」
「…う、ううっ、さ、最後までオチを聞けよな!」
そう言って、竜也は泣きながら両手に持っていた空きカップを食事テーブルの上に置くと、冷蔵庫に駆け寄りドアを開け、中から何かを取り出した。
「昨日の仕返しだよ~。
姉貴の分も、食べちゃった、ハハハッ…
…ハハ!?」
「…確かに、食べ物の恨みって、怖いかも。
しかも、わざわさ私にその事を伝えに来るなんて、いい度胸してるわねえ…
…さすが、もうすぐ中学生になる子は、一味違うわあ。
さあ、お姉様がほめてあげるから、頭をお出し!」
「うわーん、ま、またぶった~っ、『たったあんみつ一つ』の事ぐらいで腹立てて~っ!」
「たったあんみつ一つ…じゃないのよ!
私にとって、粉裳礼美堂のあんみつが、どれほど大切な癒やしアイテムなのか、アンタには解らない…」
「ま、またアンタ達っ!
いい加減にしなさいっ!そんな事ぐらいで喧嘩するなら母さん、もう二度とあんみつ買ってこないから!
お小遣いも、あげてる事だしね!」
「そ、そんなあ母さん!
だ、だって私はわざとやった訳じゃないのに、コイツ、わざとやったのよ?
いくら何でも、タチが悪いじゃない?」
「…う、ううっ、さ、最後までオチを聞けよな!」
そう言って、竜也は泣きながら両手に持っていた空きカップを食事テーブルの上に置くと、冷蔵庫に駆け寄りドアを開け、中から何かを取り出した。