♀乙女座と吸血奇術師♂②
~ヴァルゴトマジカルヴァンパイア②~
「おーい、どうしたんだよ中川?」
「何固まってるのよ。
早く、結果を見せてよ。」
「な…無い!?
無い!無い無い無い!
ハートのAが無い!?
どうして!?」
「えっ!?」
「ハ、ハルちゃん!」
その中川猛の発した言葉に驚く観客、そして礼士。
観客の目の前で、ひどく狼狽した姿をさらす中川猛。
そして中川猛は、ボックスを逆さまにして、カードを全てまるテーブルの上にばらまこうとしたので、それを春子が止めに入った。
「ちょ、ちょっと!
テーブルが砂で汚れるでしょ!?
教室の掃除だって、終業式が終わってさっきやったばかり…」
「そ、そ、掃除ぐらい、私がやります、はい、私が後でいくらでも!
テーブルだって、きれ~いにして、あなた方の奇術同好会にお持ちします!
え、えいっ!」
中川猛は、かけ声と共に、ガサガサガサーッ!と、勢い良くまるテーブルの上に、ボックスを逆さまにして中身をぶちまけた。
もくもくと砂ぼこりが立ちこめ、正にプロのマジックショー顔負けの演出と共にボックスの中から現れたカード。
それは、ハートのJ、Q、Kの三枚のカード。
しかしなぜか、ハートのAのカードだけ、きれいさっぱり、見事に消え失せていた。
真っ青な顔の、中川猛。いつの間にか、そのまるテーブルの周りには、観客の人垣が出来上がっていた。
「何固まってるのよ。
早く、結果を見せてよ。」
「な…無い!?
無い!無い無い無い!
ハートのAが無い!?
どうして!?」
「えっ!?」
「ハ、ハルちゃん!」
その中川猛の発した言葉に驚く観客、そして礼士。
観客の目の前で、ひどく狼狽した姿をさらす中川猛。
そして中川猛は、ボックスを逆さまにして、カードを全てまるテーブルの上にばらまこうとしたので、それを春子が止めに入った。
「ちょ、ちょっと!
テーブルが砂で汚れるでしょ!?
教室の掃除だって、終業式が終わってさっきやったばかり…」
「そ、そ、掃除ぐらい、私がやります、はい、私が後でいくらでも!
テーブルだって、きれ~いにして、あなた方の奇術同好会にお持ちします!
え、えいっ!」
中川猛は、かけ声と共に、ガサガサガサーッ!と、勢い良くまるテーブルの上に、ボックスを逆さまにして中身をぶちまけた。
もくもくと砂ぼこりが立ちこめ、正にプロのマジックショー顔負けの演出と共にボックスの中から現れたカード。
それは、ハートのJ、Q、Kの三枚のカード。
しかしなぜか、ハートのAのカードだけ、きれいさっぱり、見事に消え失せていた。
真っ青な顔の、中川猛。いつの間にか、そのまるテーブルの周りには、観客の人垣が出来上がっていた。