♀乙女座と吸血奇術師♂② ～ｳﾞｧﾙｺﾞﾄﾏｼﾞｶﾙｳﾞｧﾝﾊﾟｲｱ②～

遠山恵美子と言う人間に今、怒りを通り越して呆れ顔の春子。

再び、ヴァンパイア礼士は語り出した。

「そこで、遠山恵美子は考えた。

どんな復讐がいいか？

秋野修二は、ひとまず復讐の為の手駒に出来たが、さて、これからどうするか？

あれこれ悩みながら、安華江の事について調べていく内に、遠山恵美子は、大変な事実に気付いたんだ。」

「大変な事実？」

「ああ、遠山恵美子が、自分が秋野修一にフラれた時に言われた言葉が、真実だったと言う事。

そしてそれに気づいた時、まあ、これが大晦日に俺様から復讐のヒントを得た後の話なんだが、今回の計画が完成したらしい。

『一目惚れした子がいる。

たった一度の出会いだったけれど。

恵美子、悪いけれど別れてくれ。

もう少し、早く言うべきだったけれど、神様が近くに感じる今日、自分の気持ちに嘘は付けないって思ったんだ。

ただ、わがままで金にうるさいお前だったけれど、活発で見ているだけで元気になれそうなお前といれた時間は、決して後悔している訳じゃない。

ゴメン。』