♀乙女座と吸血奇術師♂②
~ヴァルゴトマジカルヴァンパイア②~
俺様は、生まれたてと言う事もあって、今の様に、その計画が成功するかどうかなんて、最後まで手伝える能力は無かった。
ヴァンパイア礼士として意識を保ち続けるにはまだ、弱々しかった。
だから、その日を境にちょこちょこ礼士に成り代わって目覚めるも、お前と出会ってこの奇術同好会を立ち上げるまでの期間は、その程度の事しか出来なかったし、大晦日の晩の出来事も、すっかり忘れちまっていた。
だが、その程度でも、その女にしてみれば、素晴らしい復讐トリックの仕上げになりえたんだ。
…つい最近の事さ。
休みの日に、礼士の奴がデパートまで買い物に行った帰りに、レイチェル(礼士がよく行くファミレス)によった時の事だ。
店員に案内された席についた瞬間、俺様が突然目覚めちまった。
自分でも、何で急に?って具合だったが、原因は、礼士の座った席の後ろ側にあった。
…いたんだよ、あの女が。
そしてその女は、一人の連れと一緒に向かい合って座って、コーヒー飲みながら会話をしていたんだが、その会話が…」
「…アンタがその女に与えたって言う、復讐トリックの話?
…じゃあ、依頼と言うより、結局いつも通り、私達に対する挑戦じゃないの?」
「まあ待て。半分はそうだが、今回は趣旨がいつもとは違うんだ。
悪いが、まだ話の途中だから…」
ヴァンパイア礼士として意識を保ち続けるにはまだ、弱々しかった。
だから、その日を境にちょこちょこ礼士に成り代わって目覚めるも、お前と出会ってこの奇術同好会を立ち上げるまでの期間は、その程度の事しか出来なかったし、大晦日の晩の出来事も、すっかり忘れちまっていた。
だが、その程度でも、その女にしてみれば、素晴らしい復讐トリックの仕上げになりえたんだ。
…つい最近の事さ。
休みの日に、礼士の奴がデパートまで買い物に行った帰りに、レイチェル(礼士がよく行くファミレス)によった時の事だ。
店員に案内された席についた瞬間、俺様が突然目覚めちまった。
自分でも、何で急に?って具合だったが、原因は、礼士の座った席の後ろ側にあった。
…いたんだよ、あの女が。
そしてその女は、一人の連れと一緒に向かい合って座って、コーヒー飲みながら会話をしていたんだが、その会話が…」
「…アンタがその女に与えたって言う、復讐トリックの話?
…じゃあ、依頼と言うより、結局いつも通り、私達に対する挑戦じゃないの?」
「まあ待て。半分はそうだが、今回は趣旨がいつもとは違うんだ。
悪いが、まだ話の途中だから…」