♀乙女座と吸血奇術師♂②
~ヴァルゴトマジカルヴァンパイア②~
揺れる少年、待つ少女
「…あ、あの~。
あ、秋野先輩?
は、初めまして。私、一年一組の『松本春菜』って言います。
…ずっと、先輩の事が好きでした。
よろしければ、私とお付き合いして下さい!」
「えっ!?い、いや、あの…」
終業式も終わり、日が暮れようかとしていた、私立稲月高校の屋上にて。
松本春菜と名乗る一人の少女が、一人屋上でたそがれる、スポーツ刈りの秋野修二に愛の告白をしていた。
髪は腰までかかるぐらい長く、オレンジ色の縁ありメガネをかけたこの少女。
実は、ヴァンパイア礼士に言われて引き受けた、春子の変装であった。
それにしても、何故春子は秋野修二に告白をしているのか?
それには、秋野修二が安華江をフラない様にする為の、『1%』の可能性をかけた大勝負の為であった。
-いいか乙女座。『1%』の可能性とは何なのか、教えてやる。
それは、秋野修二が、安華江の事を本気で好きになりかけている、と言う事だ。
遠山恵美子にしては、その辺りは今回の計画に対しての、唯一の誤算だっただろう。
あの時拾ったメモ書き、まさか捨ててないよな乙女座。
今こそ、それが効力を発揮する瞬間だ。
そして、そのメモ書きを上手く使いこなすには、俺様では駄目。
お前にしか出来ない事だ。
…愛する男に対する、本当の真心を知っているお前にしかな。
頼んだぜ、クリスマス・イヴに安華江が秋野修二に対して企画している、最高のクリスマスイベント。
それを成功させる為の布石を、お前が成し遂げるんだ!-
あ、秋野先輩?
は、初めまして。私、一年一組の『松本春菜』って言います。
…ずっと、先輩の事が好きでした。
よろしければ、私とお付き合いして下さい!」
「えっ!?い、いや、あの…」
終業式も終わり、日が暮れようかとしていた、私立稲月高校の屋上にて。
松本春菜と名乗る一人の少女が、一人屋上でたそがれる、スポーツ刈りの秋野修二に愛の告白をしていた。
髪は腰までかかるぐらい長く、オレンジ色の縁ありメガネをかけたこの少女。
実は、ヴァンパイア礼士に言われて引き受けた、春子の変装であった。
それにしても、何故春子は秋野修二に告白をしているのか?
それには、秋野修二が安華江をフラない様にする為の、『1%』の可能性をかけた大勝負の為であった。
-いいか乙女座。『1%』の可能性とは何なのか、教えてやる。
それは、秋野修二が、安華江の事を本気で好きになりかけている、と言う事だ。
遠山恵美子にしては、その辺りは今回の計画に対しての、唯一の誤算だっただろう。
あの時拾ったメモ書き、まさか捨ててないよな乙女座。
今こそ、それが効力を発揮する瞬間だ。
そして、そのメモ書きを上手く使いこなすには、俺様では駄目。
お前にしか出来ない事だ。
…愛する男に対する、本当の真心を知っているお前にしかな。
頼んだぜ、クリスマス・イヴに安華江が秋野修二に対して企画している、最高のクリスマスイベント。
それを成功させる為の布石を、お前が成し遂げるんだ!-