♀乙女座と吸血奇術師♂② ~ヴァルゴトマジカルヴァンパイア②~
…秋野修二は、安華江に言った。

「これ、拾ったんだ。

いつも君がいる、ベンチの側で…」

「あっ!そ、それってもしかして、無くしてしまったって思っていた、私の今日の…」

「そう。俺の為に、華江ちゃんが企画しているから楽しみにしておいてって言ってた、クリスマスプレゼントの内容が書かれたメモ書き。

俺の為に、ホームパーティーを開いてくれようとしていたんだね。

だから、こんな遅い時間から、クリスマス・イヴを一緒に過ごそうって言っていたんだ。」

「…はは、じゃあ、サプライズプレゼントには、ならないか。」




「…」

「…」

-あ~っ、もう!修二の奴!早く別れを切り出すのよ!

何時まで、私がこんな所にいなければいけないのか?

使えねー奴!-

-…ってか。口の悪い女だな。だが確かに、何もたもたしているのか修二君。

あのメモ書きの内容が、お前にとっては、この世の中のどれにも変えられない、素晴らしい物だって理解してるんだろ?

素直に言っちまえよ!

…『今』の、お前の気持ちを。-
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