♀乙女座と吸血奇術師♂②
~ヴァルゴトマジカルヴァンパイア②~
それを受けて、春子は顔を真っ赤にしながら、頬を膨らませてキッと、ヴァンパイア礼士をにらみつけた。
「あはは、そう怒るなって。
たかが、人前で上半身裸にされて、俺様に左耳はむはむされたり、お腹や太もも、鎖骨をなでなでされただけだろーが。
ブラだって、付けたままだったし。」
「バカ!大きな声でなに言ってるのよ!
周りに…
!?」
(人前で、だってよアイツら。
どういう趣味だろ?)
(ブラ…ですって!
全く、最近の若い子と来たら…ヒソヒソ。)
「もうヤダ!帰る!」
「お、おい待てよ!
外暗いから、送ってや…」
「結構よ!送りオオカミ…いいえ、送りヴァンパイアの手にかかったとあれば、松永家末代までの恥ですから!
良いお年を!」
そう言って、春子は立ち上がり、自分の分のお会計だけ済ませると、後ろを振り返る事無く、乱暴に店の扉を開いて出て行ってしまった。
一人残されたヴァンパイア礼士は、ポカーンとしたまま、その様子を眺めていた。
「…す、少しからかい過ぎたか。
へへっ、でも『良いお年を』だってよアイツ!
…礼士先輩、礼士先輩って言ってる割には、案外俺様に気があるんじゃねえの?
あははっ!」
「…もう!なに言ってるのかしら、私。
何が良いお年を、よ。
また合おうね、って言ってるみたい。
「あはは、そう怒るなって。
たかが、人前で上半身裸にされて、俺様に左耳はむはむされたり、お腹や太もも、鎖骨をなでなでされただけだろーが。
ブラだって、付けたままだったし。」
「バカ!大きな声でなに言ってるのよ!
周りに…
!?」
(人前で、だってよアイツら。
どういう趣味だろ?)
(ブラ…ですって!
全く、最近の若い子と来たら…ヒソヒソ。)
「もうヤダ!帰る!」
「お、おい待てよ!
外暗いから、送ってや…」
「結構よ!送りオオカミ…いいえ、送りヴァンパイアの手にかかったとあれば、松永家末代までの恥ですから!
良いお年を!」
そう言って、春子は立ち上がり、自分の分のお会計だけ済ませると、後ろを振り返る事無く、乱暴に店の扉を開いて出て行ってしまった。
一人残されたヴァンパイア礼士は、ポカーンとしたまま、その様子を眺めていた。
「…す、少しからかい過ぎたか。
へへっ、でも『良いお年を』だってよアイツ!
…礼士先輩、礼士先輩って言ってる割には、案外俺様に気があるんじゃねえの?
あははっ!」
「…もう!なに言ってるのかしら、私。
何が良いお年を、よ。
また合おうね、って言ってるみたい。