不幸ネット
「本当に、ごめんなさい」

 私は深々と頭を下げた。

「ちょっ……ほんとにいいってば。全然大した傷じゃないし。ただ、服とかに血がつかないようにって一応貼ってるだけだから。ね? だからそんな顔しないで?」

 美樹の言葉に、私は目頭が熱くなる。

「実は私……ちょっと前から気味の悪い事があって……っ」

 私は堰を切ったように、これまでの自分の身に起こった不可解な出来事を美樹に話した。

 これまで抑えていた感情が一気に噴き出して、おそらく美樹も半分近くは私が何を言っているのか理解できなかっただろう。

 それでも、一度溢れ出した感情は止まる事を知らなかったーー
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