不幸ネット
「じゃあ、また明日も来るね」

 玄関をくぐると、美樹は笑顔で手を振った。

「うん。私も早く体調良くなるように頑張るね。ありがとう。気を付けて帰ってね」

 別れを済ませて部屋へと戻る。

 その足でバスルームへと向かい、鏡で自分の顔を見る。

 美樹の言う通り、ちょっと良くなってきたのかな。

 角度を変えたりしながら、そんな事を思った。

 早く良くならないと。

 いつまでも美樹に迷惑をかけ続けるわけにもいかない。

 私に対する目がどんなものかは想像もつかないけれど、近い内に出社しなければ、と私は心に決めた。
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