不幸ネット
「おーい、良美さん。聞いてる?」

「えっ? あ、えと、うん」

 私は美樹の声で我に返った。

「もー。絶対聞いてなかったでしょ。だって視線、どっか行っちゃってたよ?」

 チークでほんのりピンク色に染まった頬を美樹は膨らませる。

「でね、何か、そういうサイトがあるんだって」

 サイト?

 何の話?

 そんな顔をしていたんだろう。

 美樹は「マジっすか」と笑いながら改めて説明してくれた。
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