不幸ネット
 望みが叶って、本当に良かったね。

 私は目を細めた。

 呪いは成就したんだよ。その代償は大きいけれど。

 でも、事件が解決してこれでゆっくりできるね。

 左の手首に貼ってあった絆創膏を剥がすと、私は適当に丸めて投げ捨てた。

 彼女には情状酌量の余地はあるんだろうか。

 できれば、あまり重い刑にはならないで欲しい。

 いくら私でも、そこまでを望んでいるわけではなかった。
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