不幸ネット
 改めて自分が書き込んだ文章を読み返す。

 ちょっと、言葉が稚拙だったかな。

 子供みたいな幼稚な文章に、私は気恥ずかしくなった。

 所詮、ネットだもんね。

 どこの誰が書き込んだのかなんて分かるはずもない。

 私は鼻を鳴らすと、携帯を放りだし仰向けに寝そべった。

 ちょっと、すっきり。

 こんな子供じみた事をしても、正直状況が変わるはずもない。

 それでも、私は少し胸のすくような感覚にちょっとした満足感を覚えていた。

 どうせ何も起こらないんだけどね。

 気持ちが少し落ち着いた私は、そのままソファの上で船をこぎ始めたーー
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