モバイバル・コード
──『カチャリ』
テーブルに4人のカップが並んだ。
オレは署長が淹れてくれたコーヒーに口づけた。
確かに美味しいが、少し苦い気もする。
「本場は砂糖を入れても、こんなに苦いんですか?」
雷也も同じ事を考えていたらしい。
「ええ、今日もいい味ですね。『仕事』がはかどります」
署長も一口コーヒーを飲んだ。
「あたしの紅茶も少し苦い気がする……砂糖入れてますか?」
愛梨が舌を出して目を細めた。
「もちろん、先ほど説明した通りです。本場スリランカのセイロンティーは苦味がするんですよ。
日本だけですよ、『偽者の紅茶』を『紅茶』だと信じて飲んでいるのは。いえね、皆さんをバカにしているわけではありませんよ」
少しひねくれた性格の雷也を真っ直ぐにして、大人にさせた感じ……かな。
オレ達はお茶会をしに来たわけじゃない。
テーブルに4人のカップが並んだ。
オレは署長が淹れてくれたコーヒーに口づけた。
確かに美味しいが、少し苦い気もする。
「本場は砂糖を入れても、こんなに苦いんですか?」
雷也も同じ事を考えていたらしい。
「ええ、今日もいい味ですね。『仕事』がはかどります」
署長も一口コーヒーを飲んだ。
「あたしの紅茶も少し苦い気がする……砂糖入れてますか?」
愛梨が舌を出して目を細めた。
「もちろん、先ほど説明した通りです。本場スリランカのセイロンティーは苦味がするんですよ。
日本だけですよ、『偽者の紅茶』を『紅茶』だと信じて飲んでいるのは。いえね、皆さんをバカにしているわけではありませんよ」
少しひねくれた性格の雷也を真っ直ぐにして、大人にさせた感じ……かな。
オレ達はお茶会をしに来たわけじゃない。